「先生ありがとう!」「先生またね!」昨日はファッション専門学校の2年生の最後の講義でした。2泊3日で10万円の自分へのご褒美プランの作成から冊子を作ってもらいました。学生全員がお互いの作成物にコメントをして、最後に講義の感想を書いてもらいました。
終盤「春なのに〜、お別れですか〜」と歌うと「誰の歌か知らん!」と誰かが呟いただけで、みんな黙々と文章を綴っています。
「もう一冊雑誌を作りたかった」という前期の雑誌作りの授業が一番楽しかったというコメントが多かったのと「みんな聞いていないようで、先生の講義は聞いているので、次の学年も頑張ってください」なんてコメントもありました。講義内容以外につぶやいたことなどの方が、よく覚えているようです。
みんな自分らしいコメント。感謝です。
学校から、今年度カリキュラムに関しての説明していただきました。引き続き「ブランドプロデュース」の講義はあるのですが、1年かけてやっていた内容を半期に圧縮し前期のみの開講となり、後期は新たに「クリエイティブシンキング」の講義を依頼されたのです。
今までの3年間は、ファッションビジネス学科の学生だけに講義をしていました。デザイナーになりたいという夢を持った学生ではなく、販売やバイヤーなど職種を目指す学生としか接点がなかったのです。今年度はファッションクリエイター学科の学生とも接してみたいという要望を叶えてもらった講義が「クリエイティブシンキング」です。
「クリエイティブシンキング」と言っても、対象はファッションクリエイター学科の学生に向けたものになりますので、1からカリキュラムを作成します。週1回50分✖️2コマを15回程度使って、授業をします。幸いにも、講義は後期のみですので、今年10月までに内容を完成させれば良いのですが、「シラバス」という講義内容の計画書は3月には提出しなければなりません。
今までの経験から抽出した内容をまとめるのではなく、現在進行形で変化するマーケットに向けたオリジナル内容を作成します。もちろん、バイヤー経験や会社を立ち上げた経験から得た知見をふんだんに盛り込んだ内容にすることで、どこにもない講義にするつもりです。このブログを始めてから、色々本は読んできましたが、特に思考方法に関する良書に出会ったことは、まさにこの講義のための前準備だったのかと思うほどです。
思考法についての知識を伝授するのではなく、クリエイティブシンキングを使ったワークショップ的な講義にしたいと考えています。
言葉を使ったクリエイションとして、絵本やショートストーリーなどの物語の作り方から実際に成果物を作るというものがあります。抽象的な概念から具体的作品に落とし込む手法や、読み手の脳内に奇想天外な光景を描くというテーマでSF的ストーリーを考えてもらうのも面白い。これいただきです。
ビジュアル的には、もしあなたが有名メゾンからコレクションを任されたとしたら何を創るかというワークはたぶん、他の授業でやっている王道だと思います。マルタンマルジェラがやったような靴下から作ったセーターやスニーカーから作ったジャケットなどの脱構築的な発想手法で、お洋服をクリエイションするのも、多分やっているでしょう。時間軸を動かした温故知新的発想で、服装史を遡って今に蘇らせる手法(これも海外の学校はやっている)も、やっているかと思います。やっていなければ使えますね。
こういうふうに考えると、授業内容を考えること自体がクリエイティブシンキング。
クリエイティブシンキングを使って、こんな授業受けたことない!と学生が震えるような内容を創作していくことは、この上無い喜びです。この瞬間がとても楽しいです。
文章を書きながら、時期カリキュラムを考えるをやってみました。
今日もありがとうございます。
Gerd AltmannによるPixabayからの画像
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